虹の女神
著者:桜井 亜美
刊行:2006年9月
評点:★★★★☆☆☆☆☆☆ 4点
ストーリー:智也はある朝のニュースで、大学時代からの親友あおいがアメリカで事故死したことを知る。大学時代、目標を持たずに過ごしていた智也は、あおいに誘われ映画研究会に入り、今の仕事もあおいの紹介だった。あおいはいつも智也の行く道を示し、智也を導いてくれた。そんなあおいに智也は甘えてばかりいた。あおいの死をきっかけに、大学時代あおいが監督した自主映画があったことを仲間達は思い出す。その映画はなぜか完成後も誰にも見せられることがなかった。昔の仲間が大学に集まり、あおいが「封印」した映画が上映された時、あおいの秘めた思いに智也は気付く。「無くしてつらいものだから、最初から望まない」・・・。友情と恋の間で悩んだあおいが選んだ答えに智也が感じたものは・・・
感想:切ないラブ・ストーリー。でも、それだけなんだなぁ。「こうなったら話が薄っぺらくなるからヤメテ」と思う通りに、物語が展開してしまってる。主人公の智也は鈍感すぎる。あおいも、気持ちは解るけど自分勝手だと思う。傷つきたくないから友達のままでって、そこまでは良いけど、だからって智也と誰かをくっ付けようとするなんて、背中を押されて智也と付き合った女の子も可愛そう。
もともと私は、男と女の間に絶対的な友情は成立しないと思っている。だからかもしれないけど、ホントに智也はあおいが死んでから気付いたの?物語上はそうなってるけど、そのあたりがリアリティに欠けるんじゃないかなぁ。友情だと思っていたものが実は恋で、相手が死んで初めてそのことに気付いて、残された方はボロボロになるほど自分を責めて、何かをきっかけに立ち直り、相手の思い出を胸に歩いていく。やっぱりどこかで聞いたような話ですよね。でも、「無くすことが怖いから告げることの無い思い」ってのは良く解るよ。
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